久々にはてなにアップしてみる

先週末、価値観のことを考えていたのです。

仕事に行く途中、大阪城公園を通るのですが、

その日は大阪マラソンが開催されていたことと、

紅葉の時期が重なり、いつもより人が

ごった返していました。

そんな中、ある一人の20代とおぼしき男性に

目が留まりました。その男性は私の少し先を歩いていたので

私は彼の背後から観察しながら歩いていました。

黒いハットをかぶり、

黒のマントのようなコートを着て、

セーターとズボン、靴下、靴も全て

黒一色のコーディネート。

そして肩からは年代物っぽいカメラを掛けています。

カメラは薄型でデジタルだったので

見た目だけ雰囲気のあるカメラでしょう。

あと、首からカメラを下げるのではなく、

あくまで肩からショルダーで掛ける

こだわりの感じるスタイルです。

しかも、振り向いた顔を見たら

顎にちょっとだけ髭を生やしていて、

丸メガネでした。

思わず、「やってるなーーーー!」

と、声が出そうになりましたが、勿論

少し下を向いてニヤッとするだけに留まりました。

生活感のないレトロお洒落男子。

きっと彼と私は1ミリも理解し合えないんだろうな。

私には彼が、

《コントに出てきそうな人》

(特にロバートの秋山さんがモデルにしそう)

という捉え方しか出来ないのです。

いや、彼が「コントみたいでしょ!」と言うならば

これ程、価値観が合うものはないと思いますが、

どう考えても彼は

《これが自分らしいカッコイイ個性だ》と思っていると

考える方が自然です

勿論、それはそうですし、

そう捉える方が多数派だと思います。

その後も彼は紅葉やマラソンランナーは

一切撮らず、空の写真ばっかり

撮るものだから、

私はもう誰かれ構わず声をかけて

「コントみたいですよね。

やってんなー!!ですよね!?」

と言って回りたい衝動を抑えるのが大変でした。

そしてきっと彼は、古民家カフェが好きなんだ。

20年前、古民家カフェが流行り出した頃、

仕事で初めて古民家カフェにお邪魔しました。

当時私は

マクドナルドと、

どぶろくが美味しい焼肉屋が好きだったので

古民家カフェは

仕事でなければ足を踏み入れない場所です。

こじんまりとした空間。

地域の人や店員が協力して

石を敷き詰めた床。

それによって、椅子やテーブルが

少しカタカタするのはご愛敬。

二階に続く階段は古民家の

ハシゴを敢えてそのまま採用。

小さいのに存在感のある中庭と池、カエルの置物。

ドリームキャッチャー

ジーンズ生地のエプロンを付けた

引っ込み思案の店員が

オレンジペコを丁寧に淹れてくれて、

店長のことをカリスマと慕う

もう一人の店員が運んできてくれる。

店長は30代前半のバックパッカーでロン毛。

店長のファンという女性の常連客がチラホラ。

何度か通ううちに仲間も出来て

居心地が良くなり

段階を踏めばアットホームを

味わえるといった雰囲気。

古民家カフェの立ち上げについて

店長の話を聞きに行ったのですが、

途中から店長が今まで行った

海外の話も沢山してくれました。

インディアンの末裔が……とか、

たいまつの火が今でも消えずに……とか。

そのような話だったように記憶しています。

そして店を出た後、

私と一緒に来ていた事務所の先輩が言ったんです。

「私には合わない。あの空間から悪意すら感じる」

って。

これ以上のドンピシャな表現は無い。

先輩に憧れました。

そんなことを思い出し、

この類の価値観は

変わらないものだなと感じた先週末でした